アステラス、米iota biosciences社を買収 「ナノ医療機器」の研究開発加速へ

アステラス製薬が、米ベンチャーiota biosciencesを買収し完全子会社化すると発表した。昨年iota社が開発を進めている極小の体内埋め込み型医療機器を用いた共同研究を行うと発表していたが、買収することで研究開発をさらに加速させるものとみられる。

買収先は「数ミリ以下」「超音波で電源供給と通信が可能な」埋込型医療機器を開発中

米iota bioscienceが同社Webサイトで提示している開発中デバイスのイメージ

アステラス製薬が今回買収すると発表した米iota biosciencesは、体内に送り込める埋め込み型医療機器の研究開発を行なっているベンチャー企業。これまでのナノデバイスの課題であった、バッテリーやケーブル搭載を不要とする独自の技術を持っており、大きさが数ミリ以下と極めて小さいにもかかわらず、超音波による電力供給および無線通信が可能な埋め込み型医療機器を開発している。組織や臓器の状態を診断する生体センシングや、神経や筋肉への電気刺激による治療への応用が期待されるという。昨年両社はこの開発中の医療機器を活用した、複数の疾患に対する前臨床試験を共同で行うと発表していた。今回アステラス製薬は、提携スキームをさらに進めるため買収し、研究開発をさらに加速させるとみられる。

アステラスは買収のため一時金として約1億2,750万米ドルを支払い(約134億円)、さらに今後の研究開発の進捗具合など所定のマイルストーンを達成した場合、最大で総額約1億7,650万米ドル(約185億円)を追加で支払う。さらに今後5年間で総額1億2500万米ドル以上(約131億円以上)を投資するとしている。