コード・フォー・ジャパン、接触確認アプリのソースコードを公開

2020年5月19日、政府の新型コロナウイルス感染症対策テックチームの一員であり、接触確認(コンタクトトレーシング)アプリの開発に協力している一般社団法人コード・フォー・ジャパンが、先月より有志で開発していたアプリのソースコードを公開した。政府としては今週中に仕様をまとめ、改めて開発に入るとしている。

ソースコードをGitHubに公開 オープンソースライセンスで利用可能

同団体は4月のチーム創設時から一貫してメンバーとして議論に加わり、接触確認(コンタクトトレーシング)アプリの仕様に関する提言等のほか、実際にApple/Googleや各専門家などにもヒアリングを行い、アプリの開発にも取り組んできた。5月8日の第3回会合では開発はほぼ完了しており、アプリ名称も「まもりあいJAPAN」としたほか、UI/UXも設計済みであると説明がなされていた。しかし政府はその後自身でアプリ開発を主導する方針に舵を切り、別に設置された有識者会合において改めて仕様を精査した上で、今週中にも開発を開始するとしている。

同団体はこの動きにも協力し、知見をオープンに提供する一環として、先週まで取り組んでいたアプリのソースコードをGitHub上に公開した。今後も関係各機関を尊重した上で各種提言等につなげていければとしている。なお、このプロジェクトについてのブログが公開されており、この場を通じて情報提供を続けるほか、近日中に技術者向けのソースコード勉強会を開催する予定。

政府はアプリの仕様案を公開

政府資料より https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/techteam_20200517_01.pdf
政府資料より https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/techteam_20200517_01.pdf

他方、政府が今後開発するアプリについて仕様を検討する有識者会合の第2回が17日行われ、この場で初めて仕様案が公開された。全般として、これまでテックチームが検討してきた仕様とあまり違いが見られず、またApple/Googleが公開予定のAPIの使用を想定していることもあり、両社が公開しているものとも大きな差は見当たらない。政府は今後1週間程度で仕様を固め、改めて開発者に委託する見通し。