エーザイが豪州企業の「認知機能セルフチェック」アプリを日本で商用化
エーザイがデジタルヘルス戦略を強化している。オーストラリアのニューロサイエンステクノロジー企業「Cogstate」が展開する、認知機能のヘルスチェックが可能なアプリの日本事業化に関する業務提携を締結した。自宅や自治体のイベント等の場面でより簡便にセルフチェックできる機会の提供に取り組むという。
「精神運動機能」「注意」「作動記憶」「視覚学習」を評価するアプリ
Cogstate社は1999年設立の、オーストラリア・メルボルンに本拠を置くテクノロジー企業で、主に製薬会社や研究機関向けに臨床試験関連のソリューションを提供している。今回エーザイが日本での事業化権を取得した認知機能セルフチェックアプリ「Cogstate Brief Battery(CBB)」は、精神運動機能、注意、作動記憶、視覚学習を評価する4つの認知機能テストから構成されており、認知機能セルフチェックのデジタルツールとして開発され、米国をはじめとする海外ですでに使用されているという。
Cogstate Technology Licensed in Japan from Cogstate on Vimeo.
日本展開について語るCogstate CEOのブラッド・オコナー氏
エーザイは、このツールは診察および診断に代わるものではないとしながらも、このツールを通じて認知機能の変化を客観的に確認する機会を提供することで、日常生活の見直しや医師等に相談するきっかけとなることが期待されるとしている。同社は今年に入りデジタル戦略を強化しており、5月にはアルム社との資本業務提携も発表している。