ファストトラックイニシアティブ、3号ファンド運用開始 すでに83億円の資金調達

 バイオ・ヘルステック領域へ主に投資するベンチャーキャピタルであるファストトラックイニシアティブは1日、3号ファンドの設立と運用開始を発表した。すでに2号ファンド(総額71.2億円)を超える83億円の出資を得ている。

3号ファンドも「バイオテック」「ヘルステック」へ注力

 今回運用を開始した「FTI 3号ファンド(ファンド名称:ファストトラックイニシアティブ3号投資事業有限責任組合)」は、昨年出資募集を開始しすでに一次募集を完了。83億円と、現在同社が運用中の2号ファンドの運用額を越えている。一次募集で参画したのは、中小企業基盤整備機構、三井住友銀行、横浜銀行などの国内金融機関及び事業会社。3号ファンドにおいても2号ファンドと同様、バイオテック企業、医療・ヘルスケア産業のDXを先導するヘルステック企業に重点的な投資と経営支援を行っていく。

 またコロナ禍の現状を踏まえ、3号ファンドではCOVID-19に関連した事業を行うベンチャー企業にも積極的な投資検討を行うほか、さらにファンドの管理報酬の一部から、COVID-19とたたかう医療機関や大学・研究機関に寄付するなど、直接的な支援も行うという。

 なお3号ファンドの募集は2021年半ばまで行い、さらなる規模拡充を目指すとしている。