社会医療法人北斗が日本人の脳磁図データセットと解析ツールを無償提供

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イメージ図(プレスリリースにて提供の脳磁図画像を使用し、編集部で背景等を付加)

2018年1月18日、北斗病院などを経営する社会医療法人北斗は、リコーの脳磁図計測システム(MEG)で計測した日本人102人のデータセットと、その解析ツールの無償提供を開始した。研究目的であれば無償で入手できる。

脳磁図(MEG)の日本人データ公開は初

脳内にわずかに発生する磁場変化をとらえて脳の機能を解析する脳磁図検査は、てんかんや認知症など、脳の働きが変化する疾患の診療をする上で有用な検査であるが、研究の進展のための「ビッグデータが存在しない」という課題がある。社会医療法人北斗は、2014年より英国8大学が取り組む脳磁図のビッグデータ構築プロジェクト(Normative Database Project)に9番目の施設として昨年より参画し、データの集積と提供を行ってきた。今回無償提供されるデータは、当該プロジェクトへ提供してきた日本人の健常者データ(Hokuto102)となる。

解析ツールも無償提供

公開されたプロジェクトのWebサイトより

同法人では、その健常者データを用いて解析ができる専用ツール(MEAW System™)も無償提供する。NITRICより無料ダウンロードできる描画ソフトウェア用のツールボックスで、これを活用すればプログラミング不要で統計解析結果が得られるという。同法人では「ビッグデータを個々の医療機関、研究機関が独自に構築することは非効率であり、また単一施設のデータでは、いつまでたってもビッグ データになりえない。我々は自ら率先してデータの発信・共有を行い、社会全体の公衆衛生や科学・医学の発展に寄与する」としている。

 

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