日本の医療ベンチャーがフェイスシールドを3Dプリント、無償提供開始
3Dプリントによる医療機器の製造販売を行うジャパン・メディカル・カンパニーが2020年4月13日、3Dプリンタを用いた医療用フェイスシールドの製作を開始し、医療現場に試作品を無償提供すると発表した。ホームページで希望を募り、順次医療機関に提供する。
まず500個製作 ニーズ次第で第2弾以降も検討
同社は3Dプリンターを活用した、シミュレーション用の人体部分の精密モデル、乳幼児用の頭蓋骨矯正用ヘルメットの製作で知られる医療ベンチャー。展開する事業の強みを活かし、新型コロナウイルスの感染拡大による医療器具不足の解消に向けた取り組みとして、医療用フェイスシールドの製作を開始する。シールド部の素材にはコクヨ社のクリヤーホルダーを採用し、試作品テストには東京慈恵会医科大学 外科学講座 統括責任者の大木隆生教授が協力した。大木氏は「このプロトタイプは十分実用に耐える。多くの医療者、ひいては患者を守る事だろう」とコメントしている。
同社ではまず500個を製作し、希望する医療機関に無償で配布する。ホームページの問い合わせフォームで希望を募り、順次配送するという。今後も希望により製作すると同時に、フェイスシールドだけでなく、マスクや人工呼吸器の製造についても検討するとしている。
配布を希望する医療機関は、問い合わせフォームにフェイスシールド提供希望の旨とあわせ、医療機関名、必要個数、送付先(郵便番号・住所)、担当者様名、連絡先(電話番号)を知らせる必要がある。