JOMDDがキヤノン、三菱UFJキャピタルなど8社から出資受け入れ
2019年7月10日、医療イノベーション製品の事業化・国内外への販売展開を行うインキュベーターである日本医療機器開発機構(JOMDD)は、キヤノン、三菱UFJキャピタルなど8社を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。金額は非公表。8社の中には地域経済振興を目的とするベンチャーキャピタルも複数入っており、今後それらの地域における取り組み強化も期待される。
キヤノン、芙蓉リース、マクニカ、三菱UFJキャピタルとは提携含み
8社のうち、事業会社4社(キヤノン、芙蓉リース、マクニカ、三菱UFJキャピタル)とは、それぞれの会社の事業との提携をこれまで発表、あるいは今回発表している。具体的な取り組みは今後詰めると想定されるが、芙蓉リースとはリースの枠組みを活かした医療機器の普及における協働、マクニカとは海外展開における提携を視野に入れている。
「地域のものづくり企業に対してもお役に立てれば」
また、残りの4社は新潟ベンチャーキャピタル、横浜キャピタル、みなとキャピタル、大分ベンチャーキャピタル。いずれもそれぞれの地域でのベンチャー育成を事業の柱とする会社であり、医療機器開発にかかわるものづくり企業が集積する地区でもある。今後JOMDDは、これまで以上に地域での医療イノベーション強化に本腰を入れる見通しだ。
今回の資金調達について、内田毅彦CEO(医師)は「今回の調達でも複数の大手事業会社がJOMDDとの協業に事業上のシナジーを期待しています。また、複数の地域金融機関が新たに株主になってくださいました。各地域はものづくり企業が集積しており、こうした地域のものづくり企業に対しても直接的あるいは間接的にJOMDDがお役に立てればと思います」とコメントしている。