日本再生医療学会がポータルサイト開設、信頼できる情報提供に本腰

日本再生医療学会は、学会自らが情報提供するWebサイト「再生医療ポータル」を開設した。一般向けに再生医療の基本的な情報やニュース、提供する機関の検索機能などを提供する。

 

「信頼できる最新情報の提供」が目的

 

日本再生医療学会が開設した「再生医療ポータル」(https://saiseiiryo.jp/)

再生医療分野において日本は、京都大学の山中伸弥教授らが先頭に立ち、iPS細胞の作製とその臨床応用で多くの成果をあげてきている。がその一方で、現時点で厚生労働省の承認を得て、健康保険が使える再生医療等製品は5種類のみという事実がある。その他の多くは有効性や安全性などが確認中の段階であり、正しい情報提供を求める社会的要請は非常に強いといえる。そのニーズに、学会が専用のWebサイトを開設することで応える。

今回開設された「再生医療ポータル」では、一般向けに再生医療の基本的な情報やFAQのほか、各医療機関が提出する「再生医療等提供計画」の情報を、さまざまな条件で検索できる機能も提供した。自らも臨床応用をリードする、日本再生医療学会理事長の澤 芳樹教授(大阪大学大学院医学系研究科外科学講座心臓血管外科)は「再生医療先進国として、日本から世界に向けて再生医療の展開普及が大いに期待される中、国内においても再生医療の普遍化・産業化のため、市民の皆さんに広く再生医療の正しい知識を届けることが急務」と述べている。

メディカルノートと提携

なお「再生医療ポータル」では、再生医療を専門とする医師からのインタビュー記事やニュースなども配信する予定で、運営に関してメディカルノートと提携した。澤教授は「メディカルノートはこれまでも様々な学会との提携による医療分野の啓発活動の実績を保有しており、幅広い方々に再生医療を身近に感じていただけることを期待している」とコメントした。

外部サイト:再生医療ポータル