メディカル・データ・ビジョンとDeNAが協業へ 医療ビッグデータ利活用などで連携

 医療ビッグデータの利活用ビジネスを展開するメディカル・データ・ビジョン(MDV、東京都)とディー・エヌ・エーが、ヘルスケア事業での協業検討について基本合意したと発表した。具体的な協業スキームの構築はこれからだが、MDVの持つ膨大なデータをもとに、DeNAが展開するヘルスケアサービスの強化や新たなサービスの共同展開などを検討するとみられる。

MDVのデータベースを元にDeNAでのサービス展開を検討か

 MDVは医療機関や健康保険組合から二次利用許諾を得た匿名加工データの集積を行なっており、これまで病院データについては3,940万人(実患者数、2022年3月末日集計)、健康保険組合データについては769万人(同)相当のデータを記録した国内最大規模の診療データベースを保持している。急性期から回復期、慢性期それぞれの診療行為のデータを病院・診療所別にみられるほか、転院先情報も追えるという。

 今回協業を検討するDeNAの子会社「DeSCヘルスケア」では、健保組合や自治体等に提供する組合員向けの健康管理アプリ「kencom」を提供しており、約100団体・480万人に利用されている。データ利活用の「入口」と「出口」のそれぞれに大きな強みを持つ両社の協業検討は、市場に大きなインパクトを与えそうだ。