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メドレー、厚生労働省の「電子処方箋の本格運用に向けた実証事業」の完了を報告

NEWS, REPORTメドレー, 医療ICT, 医療IT, 厚生労働省, 電子処方箋

 

厚生労働省・メドレーが発表した成果報告書より

オンライン診療システムを事業展開するメドレーは、2018年12月に厚生労働省から受託した「電子処方箋の本格運用に向けた実証事業」を、2019年3月29日に完了したとして報告書を公表した。この実証事業は、電子処方箋のより円滑な運用が可能な仕組みを検討するもので、現行の運用ガイドラインの課題も浮き彫りにしたものとなっている。

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現行ガイドラインの問題点を指摘

報告書はまず現行の運用ガイドラインについて、東京都港区の医師会、薬剤師会にアンケートを行い、以下の課題点を抽出した。

1.現行ガイドラインに基づく運用の煩雑さ
現行の運用ガイドラインでは、電子処方箋を発行するために紙の「電子処方箋引換証」を患者に発行し、電子処方箋データを扱うASP(アプリケーションサービスプロバイダ)に別途IDを要求するなど処理が複雑になっており、アンケートの回答の中には「あえて導入したいと思わない」とする意見も見られた。

2.現行ではニーズが限定的
現行ガイドラインでは、オンライン診療後の処方箋郵送が不要になること、患者の求めがあること以外はニーズがないとしている。

3.費用の追加発生の懸念
現行ガイドラインにおける普及実績がないことから、費用負担がどの程度になるか不明であることが懸念、としている。

 

現行ガイドラインにこだわらず設計、QRコードを活用

以上の課題点を踏まえた上で、メドレーでは現行のガイドラインにこだわらず、より効率的な仕様を検討して評価用システムを開発した。

(報告書より)開発した評価用システムのフロー

この評価用システムの特徴は以下となる。

1.QRコードを活用
処方箋データ交換のためにQRコードを活用。患者がお薬手帳アプリやオンライン診療アプリを活用している場合、それらのアプリにQRコードをアクセスコードとして直接読み込ませられるようにする(アプリを持っていない場合はQRコードを紙に印刷)

2.処方箋管理システムのデータ保存規格に「FHIR」※1を採用
今後の調剤データのビッグデータとしての二次利用の可能性や、地域医療連携システムやPHRアプリへの汎用的な接続を見据え、海外で はすでに標準的な規格となっているHL7標準FHIRのインターフェースを装備することとした。

※1 FHIRとは
正式には「HL7 Fast Healthcare Interoperability Resources(ファイア)」。医療情報交換の国際標準規格であるHL7の中で新しく定義されている規格。インターネットをベースとした、シンプルかつ効率的な情報共有を実現する次世代の医療情報標準規格として注目されており、Googleでは既存のPHRのデータをこの規格に落とし込み、入院患者の経過予測実験を行うなどしている(既報)

ほぼトラブルなく、調剤完了数64例

この評価用システムを用い、メドレーと港区医師会、薬剤師会が2019年2月初旬から3月中旬まで実証実験を行った。電子処方箋発行76例のうち、64例がスムーズに調剤完了まで行えたという。残りの8件は調剤を完了できなかったが、処方箋自体に未記入の項目があるなどで、薬局側から処方箋データの変更を要する場合であった。実験の都合上、評価用システムにこの機能を実装していなかったため、この点を考慮すると事実上、ほぼトラブルフリーであったことになる。

(報告書より)

報告書では最後に、実証実験の結果とその考察を踏まえた、普及のためのより望ましいシステムについて提言している。

1.HPKIシステムを更新し汎用性を高める
現行のHPKI(日本における医療従事者資格の唯一の電子認証システム)は、対応OSやブラウザ条件が過去のWindowsOSとブラウザのみとなっているため、開発の必要性を指摘した。

2.クラウド上に処方箋管理システムを構築する
現行のガイドラインでは地域医療ネットワークなどのASPサーバに接続する運用を想定しているため、開発運用費用がネックになっているとし、クラウドベースのシステムを構築すれば、セキュリティも含めて運用可能な規模感になるとしている。

3.引換証を廃止しアクセスコードでの運用とする
現行ガイドラインでは、このガイドラインに適合したシステムが本格運用(全国ほぼすべての薬局が対応可能となった時期)になるまでは、移行期として紙の電子処方箋引換証での運用を定めている。報告書では、この引換証を必須とする運用こそが普及の阻害になっていると指摘し、移行期そのものの廃止を求めた。

実証事業の完了に伴い、メドレーでは事業を担当したエンジニアが、主に技術的な説明を自社のブログで説明。2019年4月23日には今回の成果などを共有するイベントを企画している。

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