SaMD優先審査を試行導入 厚生労働省、対象品目の公募開始

 厚生労働省は、政府方針として定められていた「2022年度中のプログラム医療機器(SaMD)の優先審査制度の試行導入開始」を実現するため、このほど適用を求める対象品目の公募を開始した。10月4日まで受け付ける。

指定要件は3つ、日本での先行承認を求める

 今年6月に「新しい資本主義実行計画フォローアップ」の一環としてプログラム医療機器(SaMD = Software as a Medical Device)の優先審査制度を試験導入することが盛り込まれていたが、厚生労働省がこのほど事務連絡を発出し、このロードマップに従い対象品目の公募が開始された。事務連絡で同省は、優先審査を受けられる指定要件を以下とした。

(1)指定要件1:治療法、診断法又は予防法の画期性
(2)指定要件2:対象疾患に係る医療上の有用性
(3)指定要件3:世界に先駆けて日本で早期開発及び承認申請する意思並びに体制

 指定を受けたプログラム医療機器は、承認申請から承認までの時間を短縮するための様々な優遇措置を受けるとし、具体的には以下の対応となることを列挙している。

(1)優先相談
(2)事前評価の充実
(3)優先審査対象として指定
(4)PMDA(医薬品医療機器総合機構)においてコンシェルジュの配置

 応募期間は10月4日までとなっており、その後ヒアリング等で審査を行い、審査結果ついては薬事・食品衛生審議会薬事分科会に報告した上で公表するとしている。

外部リンク:厚生労働省事務連絡「プログラム医療機器に係る優先的な審査等の試行的実施について」