オプティム、エムスリーと共同で画像診断支援のオープンプラットフォームを提供へ

 

2018年7月25日、オプティムとエムスリーは共同で、医療向け画像診断を支援するオープンプラットフォームの構築を開始すると発表した。世界中のどの医療向け画像診断支援AI、PACS(医療用画像管理システム)などの院内システムでも利用できるという。

「全身・全疾患の画像診断支援を可能に」

両社によると、このプラットフォームは「Doc+AI(ドクエイ)」とネーミングされ、2018年秋頃のリリースを目指して構築が進められている。オプティムが従前より提供しているIoT向け製品「OPTiM Cloud IoT OS®」をベースに、既存のどの医療用画像診断支援AIアルゴリズム、かつPACS(医療用画像管理システム)などの院内システムやモダリティ(CTやMRI等)でも利用可能だという。このプラットフォームを利用すれば、様々な医用画像とそれぞれの画像診断のAIアルゴリズムを統合運用し、複数の画像診断AIによる全人的な診断支援が実現する可能性がある。

「Doc+AI」を利用する病院/医師は、使用しているPACSを接続し、診療方針などに沿った、プラットフォーム上に搭載される複数のAIアルゴリズムを自由に複数選べるという。大手医療機器メーカーもこのプラットフォームに参加する予定がある。

オプティムは医療分野ではこれまで、佐賀大学とメディカル・イノベーション研究所を設立し(既報)、眼底撮影画像から緑内障の危険度を判定する診断支援 AI アルゴリズムの開発を進めたり、佐賀県鹿島市の織田病院と、在宅医療を支援するAIカメラ等を活用するソリューションを開発するなどしている。エムスリーは日本では国内最大の医療従事者専門サイト「m3.com」を運営するほか全世界で400 万人以上の医師会員・調査パネルを有し、製薬会社向けマーケティング支援サービス、調査サービス、医師転職支援サービス等を展開している。両社はそれぞれの強みを「Doc+AI」の開発、サービス展開に投入し、共同で事業を展開していく。