通話状況の見える化で見守りを援助、京大教授がアプリ開発

 

高齢者向け住宅の設計を専門とする京都大学工学研究科の三浦研教授が、高齢者の通話状況を関係者と共有できるアプリ「かぞくおもい」を開発し、モニターを募集している。登録した関係者とどの程度のコミュニケーションをとっているかが分かり、緊急を要する事態と思われるときには、GPS情報も関係者に通知する機能も搭載している。

 

カレンダー形式で一覧、緊急時にはGPS情報を通知

開発されたアプリ「かぞくおもい」の画面イメージ

「かぞくおもい」は、高齢者本人のスマートフォンにインストールするアプリ。家族や介助者などの関係者を登録すると、通話の履歴をカレンダー形式で一覧できる。通話の有無だけでなく、通話の長さ、家族以外とも通話したかもわかるようになっている。一定期間通話がないと「かぞく」に通知され、電話をかけることを促す機能も実装した。見守る関係者が電話をかけるきっかけになり、認知症の予防に効果があると言われる孤独や寂しさの解消と、コミュニケーションの増加を促進するように設計されている。この設計は三浦教授自身の、個人的な経験にも基づいたものだという。

 

また高齢者に不在着信が続いた場合や電池残量が一定以下になった場合は、登録した家族にGPS位置情報をSMSで通知する。

三浦教授の研究室では、このアプリの利用・乾燥モニターを募集している。使用条件は高齢者ご本人がAndroidスマートフォン(ver.6.0以上)を利用の場合(携帯会社はどこでも可能)で、見守る関係者についてはiPhoneや固定電話でも利用できる。Androidスマートフォンに専用アプリをダウンロードして見守る方法と,iPhone,iPad,パソコンのブラウザから見守る方法を選択できるとのこと。サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどに入居された高齢者とそのご家族にも利用できるとしている。問い合わせ・申し込みは、[kazokuomoi*t.kyoto-u.ac.jp]へ直接連絡が可能だ(スパムメール対策のため、@の部分を*にしています)