理化学研究所と神奈川県衛生研、等温核酸増幅技術を応用した新型コロナウイルス検査法を開発

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 理化学研究所と神奈川県衛生研究所は2020年2月27日、すでに実用化されている「等温核酸増幅法」を新型コロナウイルス検出に応用することに成功したと発表した。既存のPCR検査試薬と比べ温度管理が容易で、最長でも30分で検査結果を出せる可能性がある。

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理化学研究所と民間企業開発の「SmartAmp」法を元にした試薬

 発表によると、以前より両者は理化学研究所が民間企業と開発済みの「等温核酸増幅法」と呼ばれるDNA増幅技術(SmartAmp=Smart Amplification Process 法)を用いた、インフルエンザウイルス検出法の共同開発を行なっており、今般の新型コロナウイルスの検出に応用可能か実証を行なった。具体的にはダイヤモンド・プリンセス号の新型コロナウイルス感染者の検体を培養細胞(Vero細胞)に接種し、増殖してきたウイルスを培養上清から回収することで、独立した3株を分離することに成功したという。

発表資料より

 SmartAmp法の特徴は、既存試薬と比べ遺伝子の増幅を行うのに温度管理が容易であること(67℃の等温で可能)、そのため増幅を短時間で行えること(10分ー30分)、既存試薬より特異度・感度ともに同等かそれ以上が見込めることという。さらに増幅物の可視化にも、理研と民間企業が共同開発した蛍光標識プローブ「Eprobe/Eprimer」を用い、迅速に検出可能な手法を確立したとしている。

 なおこの研究開発は平成28年度から神奈川県の「先進異分野融合プロジェクト」で研究支援していたもので、平成30年度からは文部科学省の「リサーチコンプレックス推進プログラム」の一環として継続していた。今後は同プログラムの追加予算配分を受け、実用化に向けた実証研究を継続する。

参考資料:理研によるSmartAmp法の説明ページ(英語)
参考資料:理研と共同開発した民間企業ダナフォームのSmartAmp®️製品ページ