乳がん向け乳房超音波画像AI診断支援ソフトウェア、医療機器承認申請

 Smart Opinion(東京都)は、開発した乳がん向け乳房超音波画像AI診断支援ソフトウェアについて、PMDA(医薬品医療機器総合機構)に対し医療機器薬事承認申請を行ったと発表した。同社の親会社が主導して開発したAIをベースにしたもので、昨年発表された論文では専門医を上回る精度を達成している。

ベースとなるAIの精度は91.2%

論文より

 同社が開発しているソフトウェアは、乳がん検査において精密検査の必要性を判定するもの。慶應義塾大学病院、国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院を含む9施設との共同研究を通じ、7,000枚超の大規模な乳房超音波画像を活用して開発したものだという。ベースとなる人工知能(AI)については、同社の親会社であるフィックスターズ(東京都)が開発し、精度についての論文が昨年発表されている。それによると、開発したのはConvolutional Neural Network (CNN)ベースのディープラーニング技術を利用し、慶應義塾大学が提供する約 1,500枚のアノテーション済み乳房超音波画像を教師データとして学習させたAI診断システム。感度 91.2%・特異度 90.7%の精度で診断が可能であり、判別能の指標として一般的な ROC曲線における AUCの値は0.95だった。さらに、この AI 診断システムと 10 名の外科専門医含む計 20 名の臨床医による、30 枚の乳房超音波検査画像に対する診断精度比較を行ったところ、感度・特異度ともに統計学的に有意に優れているとしている(既報)Smart Opinion社はこの技術をベースに、現在の乳がん診断フロー全体における正診率の向上に貢献するソフトウェア医療機器の上市を目指す。

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 論文リンク:Establishment of a deep-learning system to diagnose BI-RADS4a or higherusing breast ultrasound for clinical application(Cancer Science)