サンスターと富士通、 IoTスマートハブラシとクラウドを連携させた先進予防歯科サービスを提供

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サンスターグループ オーラルケアカンパニーと富士通は、IoTスマートハブラシ「G・U・M PLAY(ガム・プレイ)」と、富士通の歯科医院向けクラウドサービスを連携させた先進予防歯科サービスを、2017年12月25日より販売開始し、2018年1月31日より提供を開始すると発表した。

 

「歯磨き採点化」機能を持つIoTハブラシのデータを歯科医院が確認、個別指導が可能に

サンスターが2016年より発売している「G・U・M PLAY」は、2016年に世界で初めて「歯磨き採点化機能」を導入したデジタルデバイス。ハブラシの動きを認識するセンサーを搭載したアタッチメントを装着しスマートフォンと連動させることで、自身の歯磨きを記録・分析することができるのが特徴だ。今回の新サービスは、このIoTスマートハブラシ経由で蓄積される毎日の歯磨き情報と、富士通が提供する歯科医院向けクラウドサービスに集約された歯科医院での患者の口腔情報連動させる。これにより、歯科医師や歯科衛生士が、来院時の患者の口腔状態に加え自宅での日々の歯磨き状況もデータとして確認したうえでの、よりパーソナライズされた歯科指導が可能になる。

サービスイメージ

具体的には、今回の新サービスの提供に合わせ、G・U・M PLAYに新たなアプリを追加する。患者は歯科医院で指導を受けた、みがき方のくせや磨き残しの状態に合わせた、最適な歯磨きの手順や時間配分を設定することができる。利用者側は、スマートフォンの画面に示される個人個人にあった磨き方の指示に従い、日々の歯磨き状況を確認しながら歯磨きができる。歯科医院側は、医院での検診結果をもとに歯1本ごとのプラーク(歯垢)残存レベル、さらに部位ごとの最適な歯磨きの時間配分などを細かく個別に設定可能だ。これらの機能により、普段の歯磨きでみがき残しの多い部分を可視化でき、予防型歯科医院が重要視するホームケアを促進できるとする。

 

予防歯科の大家 日吉歯科診療所発のクラウドサービスと連携

サンスターと連携する富士通のクラウドサービスは「歯の健康ファイル」。レントゲン写真や口腔内写真、う蝕検査、歯周病検査、歯科衛生士のコメントなどの各種歯科医療情報を富士通のデータセンター内のクラウドへアップロードすることで、患者との共有を可能にする歯科医院向けのサービスだ。この手法自体は、クラウド化する前から日本における予防歯科の先駆者である熊谷崇医師の日吉歯科診療所(山形県酒田市など)が35年以上にわたり実践しているもの。熊谷医師が校医として診ている子どもたちにおいては、12歳時に永久歯に一本もむし歯のない人(カリエスフリー)の率90%以上を達成するなど目覚ましい成果をあげており、予防歯科の普及が叫ばれる中ひとつの理想として期待されている。今回の新サービスは、長年培われてきたこのベストプラクティスをITの力で家庭に広げるものともいえ、大きな注目を浴びそうだ。

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