デジタルテクノロジーによるアート活動などを行うテクノロジスト集団「チームラボ」が、3D人体解剖学アプリ「teamLabBody Pro」を開発した。複数肢位で撮影されたCT・MRI画像情報を独自に解析、アプリ内でアニメーションで人体の動きを表現できる。生きた人間での骨関節3次元動態を解析したのは世界初だという。
10年かけ蓄積した複数の被験者のCT・MRIデータを元に3Dモデル作成
同アプリは、医学博士の菅本一臣の研究チームと共同で開発したもので、複数肢位で撮影されたCT・MRI画像情報を、独自開発のソフトウェアで解析。世界で初めて生きた人間での骨関節3次元動態を解析し、さらにこちらも世界初となる、3次元的の動きを可視化する手法によって、生きている人間の骨関節・筋肉の動きを忠実に再現できるという。10年かけ蓄積した複数の被験者のCT・MRIデータを元に、それぞれ異なる骨の長さや筋肉の大きさ、臓器の形状を平均化し3Dモデルを作成している。
またアプリ内のスライダーを直感的に動かせば、人体の全ての断面を閲覧できる。矢状面、前額面、水平面だけではなく自由な断面方向に調整可能になっている。超音波診断など臨床でも役立つとしている。また医師監修に基づいた医学書レベルの解説コンテンツも含まれており、患者への手術説明や医学生の解剖学の教育目的などにも活用できるという。3Dの人体表示については一部機能を除き無料で操作可能で、それ以外の画像の閲覧や機能は有料だが、全ての機能が1ヵ月無料で体験可能だ。