排泄予知デバイス「DFree」NEDOのベンチャー支援事業に採択、5社と共同研究へ
2017年3月7日、排泄予知を可能とするウェラブルデバイス「DFree」の開発・販売を行なうトリプル・ダブリュー・ジャパンは、同デバイスがNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「企業間連携スタートアップに対する事業化支援助成金」に採択されたと発表した。今後の開発と事業化を加速させるため、NEDOの支援を受けながら事業会社、コンサル企業5社との共同研究を行なう。
多企業連携に対するNEDOの支援スキームを利用
NEDOが設定するこのスキームの目的は、それぞれの強みを供出しあう多企業連携による開発・事業化への支援を行なうことで、ベンチャー・エコシステムの強化を目指したもの。事業期間は2018年2月末までで、最大7,000万円の助成となる。トリプル・ダブリュー・ジャパンはこの支援を得ながら、下記の5事業会社とともに現在の「DFree」の高機能化のための研究開発・投資を行なうとしている。
- アクセンチュア:他センサーや介護記録データを組み合わせた介護パッケージの共同研究、ソフトウェアの共同開発、海外展開支援等
- 伊藤忠ケミカルフロンティア:高精度超音波センサーの開発等
- 伊藤忠テクノソリューションズ:フィジビリティスタディ、ソフトウェアの共同開発等
- パラマウントベッド:他センサーとの組合せによる精度向上、共同ソリューション開発等
- リヴァンプ:フィジビリティスタディ、営業支援等
ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2017、グランプリを獲得
DFreeは開発当初から注目を浴びているウェラブルデバイスだ。非侵襲で超音波による計測を行ない、専用のスマホアプリを通じ排泄時間の予知を行なうというアイデアは斬新かつ多様な用途が見込める。2015年、クラウドファンディングによる研究開発資金の調達(製品の先行予約購買という形式)を完了し、2016年には予約者への製品の配送を開始。その後さらなる高機能化を目指し、川崎市や福岡市などと協力して実証実験を行なっている(福岡市では今後実施する予定)。
またDFreeは川崎市が制定する、最適な福祉製品のあり方を示す「かわさき基準」にも認証されており、市内の介護施設は、導入に対して最大50%の補助が受けられる。こうした評価を裏付けるように、内外の様々なスタートアップ向けのコンテストでも数多く受賞しているが、先日行なわれたジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2017ではグランプリを獲得した。