AIがケアプラン作成 日本初の実証事業、豊橋市で開始へ

 

2017年7月10日、愛知県豊橋市は、日本産業革新機構、セントケア・ホールディングなどが出資するベンチャー、シーディーアイ(CDI)と、日本初となるAI(人工知能)によるケアプラン作成の共同研究を行なうと発表し、そのための協定を同社と締結した。

 

豊橋市が10万件の介護保険データを提供 シーディーアイがAIを構築

シーディーアイのリリースより:調印式のもよう。シーディーアイ岡本茂雄社長(左)、佐原光一豊橋市長(右)

発表された実験概要によると、AIによるプラン作成にあたり、豊橋市が匿名加工された介護保険データ10万件をシーディーアイに提供。シーディーアイはこれをAIに学習させ、「自立支援型」のケアプランが作成できるようにする。作成されたプランはケアマネジャーが確認、利⽤者の個別状態に合わせ て調整した上で利⽤者へ提供するとしている。3カ月後に、利⽤者の満⾜度・⾝体状況の改善度、ケアマネジャー業務の変化等を調査するなどの効果測定を行なう。この事業は厚⽣労働省「平成 29 年度⽼⼈保健健康増進等事業」へ応募予定だという。

 

シーディーアイとは?

AIを使ったケアプラン作成を行なうためのベンチャー企業。2017年4月には介護事業所大手のセントケア・ホールティング、産業革新機構、日揮、ツクイなどへ総額10億円の第三者割当を実施し、AI開発を加速させていた。開発にあたっては、スタンフォード大学の研究者が立ち上げた米シリコンバレーのActivity Recognition社とも事業提携している。