5,400人弱、約13,000枚の広角眼底画像をインターネットで共有
兵庫県姫路市で60年近く、同市の地域医療を支える社会医療法人三栄会は現在3つの医療施設と居宅介護支援事業所を経営しているが、中でもツカザキ病院眼科は国内最大規模の年間手術件数8,000件ほどを誇る。当然眼底画像の撮影データも相当数保持しているが、今回公開したのは、現在主流となっている眼底画像より画角の広い「広角眼底画像」の画像データだ。
広角眼底画像とは、200度の画角を持つ検視鏡で撮影した画像のことで、主流の眼底画像(画角45度)に対し圧倒的な情報量を持つ。ツカザキ病院眼科は以前から院内に内製のAI研究開発チームを持ち、この広角眼底画像のデータを活用した自動診断AI構築に関する研究を行なっている。成果として昨年、緑内障判定や特発性黄斑円孔判定が行えるAIを開発し、いずれもAUC90%以上の高精度を達成している。
同病院が25日に開設したプロジェクトページには、2011年から2018年にかけ、計5,389人から収集した眼底画像13,047枚をインターネット上に公開したこと、活用用途などが記されている。なお現在アクセスが殺到し、公開されているディレクトリにはアクセスできない(DropBox上で公開したもよう)。