2019年1月18日、米Alphabetの傘下のVerilyは、同社が開発した臨床研究用のスマートウォッチ「Study Watch」が、米食品医薬品局から心電計としての薬事承認を得たと発表した。
クラスII医療機器として510(k)の承認獲得
Verilyが開発した「Study Watch」は一般販売を想定していない臨床研究用デバイスで、文字盤に円形E-inkディスプレイを採用。心電図や心拍数、皮膚電位、慣性運動を測定する複数のセンサーを搭載している。昨年の発表後、「Study Watch」は、様々な生体データから疾病予防のためのマーカーを探求する「Project Baseline」研究(スタンフォード大など参加)、救急医療で診療を受けた患者に対する全国的な観察研究である「AURORA」研究(米国立衛生研究所など支援)、パーキンソン病進行の兆候を把握できる信頼できるバイオマーカーを探求する「Personalized Parkinson’s Project study」や「The Parkinson’s Progression Markers Initiative(PPMI)」(マイケル・J・フォックス財団が後援)で採用され、数千人の患者データ取得に使われているという。なお日本のパーキンソン病患者を対象とした観察研究を、武田薬品と共同で行うことも先日発表している(既報)。
Verilyでは、米国における死因の1位は男女ともに心疾患であるため、今回心電図機能が承認を得られたことで、この領域でのさらなる研究に着手できることを期待するとしている。