米biofourmisが1億ドルの資金調達、ソフトバンクビジョンファンド2が主導し実施

米医療ベンチャーのBiofourmisは、シリーズCラウンドとして1億ドルの資金調達を完了したと発表した。このラウンドにはソフトバンクビジョンファンド2がリードとして関わり、同社のAI技術を活用したデジタルセラピューティクス(DTx)、急性期以後の病態管理/介入ツールの開発、実用化を支援する。

ビジョンファンド2としては医療領域への投資は3社目

Bioformis社は、バイオセンサーから取得するデータをAIベースのアルゴリズムで解析し、病態管理および医療側の介入が可能なソリューション「Biovitals®」を主力商品としており、これまで多くの会社と複数の心疾患、睡眠時無呼吸症候群、がんなどの腫瘍由来の疼痛管理について取り組んできている。7月には中外製薬と子宮内膜症の疼痛管理ソリューションについての共同研究開始を発表した。

同社は今回の資金調達を機に、組織をDTxの研究開発を行う「Biofourmis Therapeutics」と病態管理ソリューションを提供する「Biofourmis Health」の2つに再編する。前者では中外製薬とのプロジェクトを含む各製薬会社との共同研究/事業、後者ではこれまで開発してきた心疾患、循環器疾患、呼吸器疾患の慢性期、およびがんの病態管理ツールの普及にフォーカスするという。

ソフトバンクビジョンファンド2は2019年7月に組成開始した大規模な投資ファンドで、AI技術を持つベンチャーへの投資を目的とする。みずほ、住友三井、三菱UFJ、住友三井信託、第一生命保険、SMBC日興証券、大和証券グループなど日本の金融機関が多く参加しているほか、Apple、MicosoftなどのIT大手も名を連ねる。これまで医療分野には、オンライン薬局を展開するAlto Pharmacy、感染症の血液検査技術を持つKariusに投資を実施しており、biofourmis社は3社目となる。