メトセラ、シリーズAラウンドで総額5.2億円の資金調達

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心不全向けの細胞医薬品を開発するメトセラは、シリーズAラウンドで総額5.2億円の第三者割当増資を実施したと発表した。助成金を含めた資金調達額の累計は約9.2億円となる。また特許庁が実施する知財アクセラレーションプログラム「IPAS」にも採択された。

「線維芽細胞群」で心筋再生を目指す再生医療ベンチャー

2016年設立のメトセラは、TWins(東京女子医科大先端生命医科学研究所)の松浦勝久准教授や、慶應義塾大学先端生命科学研究所・再生医療チーム チームリーダーの岩宮貴紘特任助教の研究成果から生まれたベンチャー。心不全の再生医療にあたって、iPS細胞をはじめとする幹細胞を使うのではなく、心不全の治療に特に適した線維芽細胞群「VCF」を使うことを目指している。iPSと比べ培養が極めて容易でコストも安く、また患者自身の線維芽細胞群を使い遺伝子改変も行わないため、がん化のリスクもないという特徴がある。メトセラはこの繊維芽細胞群を培養する技術・材料に関して特許を取得している。

メトセラでは今回の調達資金によって、VCFを患部に効果的に投与するデバイスの開発や、VCFの効果と安全性を確認する前臨床試験の実施、及び臨床第I相試験の実施体制整備を実施していくことを予定している。

特許庁知財アクセラレーションプログラム「IPAS」にも採択

なおメトセラは同時に、特許庁初の知財アクセラレーションプログラムである「IPAS」にも採択された。今後メトセラはこのプログラムによる、支援先ごとに編成されたメンタリングチームの支援を受け、研究開発と同時に知財戦略をさらに加速させる。

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