スマートフォン活用の前眼部画像撮影デバイス、人間ドックや健診でも使用可 グレーゾーン解消制度で厚労省が回答
スマートフォンのカメラ機能を活用した前眼部画像撮影デバイス「Smart Eye Camera (SEC)」を販売する医療ベンチャー、OUI,Inc(東京都)は、同デバイスが医師意外のコメディカルでも使用可能であることが政府により示されたと発表した。グレーゾーン解消制度を活用したもので、今後同社は海外だけでなく国内でも、健康診断等で活用できるものとして販売する見通し。
スマートフォン活用で眼科疾患のスクリーニング機会、国内でも拡大へ
同社が展開する「Smart Eye Camera (SEC) 」は、スマートフォンのカメラ機能を活用し手軽に前眼部の画像撮影を可能とするアタッチメント型医療機器。既存の「細隙灯顕微鏡」と同等の機能を持つことを、多くの研究論文等で示している。同社はこれまで医療機器が不足している海外途上国での展開を主としていたが、今回、国内でも広く普及を図るため、グレーゾーン活用制度を利用し、厚生労働省に対しこの機器を医師以外が使用しても「医行為」にあたらないことの確認を求めた。今月回答があり、「撮影」の部分が使用方法に沿って使用する限りにおいては、医行為に該当しない、すなわち医師以外の医療従事者が「撮影」可能であるとの回答を受けた。
同社では、診断は医師が行う必要があるが、今回の回答により同社デバイスが通常の医療現場だけでなく、人間ドックや検診施設などの予防医療の現場にも取り入れることが可能になったと発表した。これにより、国内でもより多くの患者に対しスクリーニングすることで、眼科疾患の早期発見、早期治療につなげていくことが可能になったとしている。