「オンライン診療の普及で二地域居住などの利便性向上を」 経済財政諮問会議に提言
政府は2020年10月23日、経済財政諮問会議を開催し、次期の基本指針「骨太の方針」へ盛り込む内容の検討を議論した。今回は地方創生の意味合いも含め、新型コロナウイルスの流行で停滞した人の流れを促進させる政策とデジタル技術の普及を中心に民間議員の提案をヒアリングしたが、その中に都市と地方両方を居住地とする「二地域居住」の利便性を向上させるため、オンライン診療・服薬指導の活用を求める提案が含まれた。
「二地域居住等を利便性の高いものに」
民間・有識者議員4人(竹森俊平 慶應義塾大学経済学部教授、中西宏明 経団連会長、新浪剛史 サントリーホールディングス代表取締役、柳川範之 東京大学大学院経済学研究科教授)が連名で提出した資料では、20代〜30代の都市生活者の地方移住ニーズが高まっていると指摘。このニーズを後押しするためには、地方における起業やベンチャー企業への金融支援強化などが必要とした。また、デジタル技術の徹底活用を行うことで、年から地方への人の流れを加速させる受け皿づくりができるとし、その一環としてオンライン診療・服薬指導、電子処方箋の実装が求められるとしている。
なお二地域居住は、基本的に都道府県単位をベースとする三次医療圏を越え居住地を複数持つ生活様式のことを指すが、この日の会議ではこの医療圏の考え方との整合性については議論されていない。