【更新】オンライン診療+服薬指導の「前倒し容認」で活気づく市場 各社対応まとめ
先月末(2020年2月28日付)で厚労省が発出した事務連絡(既報)で、今般の新型コロナウイルス感染症対策の一環として、対面診療を行わずに電話再診やオンライン診療による経過観察と処方箋発行、さらに薬局からの処方薬配送とオンライン服薬指導の一貫したフローが全国的に認められることになった。これを受けてオンライン診療システムを提供している各社から、続々と支援の取り組みが発表されている。各社の対応をまとめる。
オンライン診療システムを医療機関向けに無償提供、MICINなど
この通知を受け、オンライン診療サービスを展開する「curon(クロン)」を展開するMICINは2月28日、同社サービスを導入している医療機関の中で、通知内容に沿ったオンライン診療(経過観察)、または医療相談が可能な施設を紹介するページを公開した。かかりつけ医でなくとも可能な医療相談に関しては直接医療機関名の公表を行なっているほか、オンライン診療に関しては、閲覧者自身で、自らのかかりつけ医を別ページで探せるようになっている。
またオンライン診療アプリ「ポケットドクター」を共同で提供しているオプティムとMRTも、同アプリを新たに導入する医療機関に対し同アプリを無償で提供すると発表している。
「オンライン健康医療相談」を一般向けに無償提供 LINEヘルスケア、メディカルノート
横浜に検疫のため停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号に登場していた乗客2,000人(現在は全員下船)にスマートフォンを無償提供し、インストールしたアプリ上で情報提供と医療相談を受け付けていたLINEとLINEヘルスケア(既報)は、厚生労働省の公式アカウントを開設しているほか(既報)、そのアカウント経由で、LINEヘルスケアの医療相談サービスも無料で利用可能としている。
またヘルスケアプラットフォームを展開するMedical Noteは3月2日、従前より提供している「オンライン医療相談」について、当面の1ヶ月間、サービスを無償提供すると発表した。状況により延長する可能性もあるとしている。対象はリモートワーク実施企業で働く従業員で、利用には企業の人事部門からの申し込みが必要。
インテグリティヘルスケア、網羅的な情報提供ページを公開
オンライン診療システム「YaDoc」を展開するインテグリティ・ヘルスケアは3月2日、厚労省の通知を受け、医療機関向けにオンライン診療に関する網羅的な情報をまとめた特設ページを公開した。ページではオンライン診療の定義から導入に必要な設備、診療フロー、適用可能な診療報酬の情報までが記載されている。
「LiveCallヘルスケア」を無償提供、スピンシェル
医療相談/オンライン診療システム「LiveCallヘルスケア」を提供するスピンシェルは、新型コロナウイルスに関するオンラインによる医療相談窓口設置を支援するため、同サービスを無償提供することを発表した。