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はっきりと現れた導入効果、残業を劇的に削減

 「以前は、医師やケア関係者の連絡先も含めすべて紙台帳で管理していたので、連絡先を探すにも台帳をめくって探すとか、連絡しても繋がらないので繋がるまで待つなど当たり前でした」と、その頃を振り返った当時から働く職員は述懐してくれた。

日常業務のひとコマ。作業のあいまにスマートフォンで打ち込んだ記録を、介護記録を保管するシステムに指で「ドロップイン」する

「今はこうして、スマートフォンで入力した記録を指で送るだけでシステムに登録できます。手戻りがなくなってとても助かっています」

連絡すべき関係者すべてが登録されており、いつでも必要な時に連絡できる

 効率化はそれだけではなかった。スマートフォンに導入した、関係者の連絡先を集めた連絡帳アプリもコミュニケーションの効率化に大いに役立ったという。連絡すべき関係者の情報がすべて入っているので、スマートフォンを手放さずにいれば、必ず連絡がとれる。

「導入後は、職員の残業時間が半分に減りました。効果を実感しています」と、導入後の運用実態をウォッチしている、源幸淳司氏(倉敷成人病センター 医療連携部 部長/ライフタウンまび センター長)は力を込める。

PHSのままでは、対面と電話によるコミュニケーションしか手段がなかった。ライフタウンまびは介護施設なので多職種連携が必須で、密でかつ円滑なコミュニケーションが求められており、申し送りなどの時間に多くの時間が割かれていた。これがスマートフォン導入で一気に変わったんですね。電話で話さなくても、記録や伝えたいことはスマートフォンを通じてテキストで残せばいいし、クラウドでシステムを構築してあるので、つねに最新状況が入っているという安心がある。『時間の使い方』が明らかに変わりました

「職員はみな自分の作業がありますから、記録を入力したり、コミュニケーションを取る時間はその後ということが多かった。スマートフォン導入後は、あいまの時間にできるようになったので残業が減ったんですね」

 ライフタウンまびへの導入担当者である佐藤まゆみ氏(病院事務部 情報システム室 室長)も、実感を込めて補足した。40台のスマートフォンといくつかのアプリケーションという、限定的な導入ではあるが、十分にその効果を発揮しているようだ。

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